有限会社 西山林業
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広葉樹は、自然の循環にとってかけがえなない存在です。
木と言えば、杉(スギ)や松(マツ)、檜(ヒノキ)などを思い浮かべる方が多いかもしれません。これらは針葉樹といって葉が針のように長細い裸子植物の木です。ソフトウッドとも呼ばれ、柔らかく軽い木です。成長が早いため、戦後復興のために里山の雑木林や広葉樹林、混合林に針葉樹を植えて人工林化したことから、針葉樹が一般に広まったともいえます。


(左から針葉樹の葉、針葉樹、落葉広葉樹、照葉樹(広葉樹)、広葉樹の葉)
 
さて、広葉樹は、葉の形が広く平たい形をした被子植物の木です。桜(サクラ)や小楢(コナラ)、樫(カシ)に栗(クリ)など、堅くて重い木です。広葉樹の葉は、「もっとたくさんの光をあびたい」ということで、葉を広げて進化したといわれています。広葉樹が葉を落とすと、それが積み重なり、「腐葉土」がつくられます。落ちた葉に住んでいる無数の微生物が、質の良い土壌をつくるのです。この土と微生物が流れて川や田畑、そして海を豊かにし、作物や魚を育てます。広葉樹の落葉微生物こそが、土と水を上質にし、豊かにしてくれるのです。自然の摂理にとても重要な役割を持っています。
 
また、広葉樹は山地に水を蓄え、川の水量を調節し、渇水にならない様に保水する能力が高いのです。針葉樹と違い、広く複雑に根を張り、落葉でできた柔らかくて粗い土を支え、高い保水力を持っています。根株の跡や穴の中にもたくさんの水をため、その水を地中深く沈ませて自然浄化と微生物で良質の水を蓄えます。
 
森がなければ保水力がなくなり、多く雨が降れば、河川が氾濫して洪水が起きたり、土砂崩れが起きてしまいます。また、雨が降らなければ、干し上がってしまいます。広葉樹の森ほど、保水能力が高く、少しずつ水を流し、干ばつを防いでくれるのです。
 
広葉樹は、葉が大きいので、光合成による酸素を生産する能力は格段に優れています。また、伐採後に植樹しなくても、翌年には芽を出します。つまり、循環する能力が高いといえます。

 

木を切るということ
自然から「いのちの恵み」のおすそわけを余すことなく使い、循環させていく
 
「木を切る」ということに、どんな印象を持っていますか?
みなさんにも「木を切る」ことを知ってもらい、一緒に考えてほしいと思っています。
 
自然と木と人間の関係は、自然が木を育て、自然と木が人間を育ててくれています。
日本の森林は、戦時中から特に戦後、復興資材としての有用材の伐採、高度成長のために木材の大量生産のために大幅に減少してしまいました。必要以上に木を切ってしまい、森林破壊と荒廃をもたらせてしまいました。
 
しかし、一度人間の手が入った森林は、木の自力だけでは正常な循環を保つことはできません。山守りが放棄された人工林は、光も風も通らなくなり、木が成育できずに死に山に近づいています。 
森林は、人間がある程度手をかけ、光や風の通りを良くし、整地しなければ、育つことはできないのです。人間は、森林から恵みを分けてもらうことで、少し森林成育の役に立つのです。
 
もちろん山肌が丸見えになるような無茶をしてはいけません。次にきちんと芽が出るように、よく見て森林を守りながら切っていくのです。広葉樹は、切った翌年には芽を出します。そこから「再生」が始まり、数十年かけて自然の一部として仕事をしてくれるのです。
 
森林の元気を保つために木を切り、私たちの生活のエネルギーとして使わせてもらう。その「おすそ分け」は、木が何十年もかけて育ってきた「いのち」ですから、余すことなく大切に使います。また、使い終わった「灰」は土に還し、木の肥やしとして循環させていくのです。